ペットと暮らす家の間取りのポイントをご紹介
ペットを飼っている人にとって、ペットは大事な家族の一員です。ペットも人も楽しく快適に暮らすためには、家づくりにおいても工夫が必要です。ペットの行動パターンや好みを把握し、ストレスなく過ごせる空間を作ってあげましょう。
犬の特徴や好きなこと
身体を動かすことが好き
犬には狩猟本能があるため、運動不足がストレスの原因となります。また、広い場所を走り回ることが大好きな性質もあります。そのため、室内であっても十分に運動できるスペースを作ってあげましょう。リビングの一角に犬のためのスペースを設け、自由に走り回れるようにするのがおすすめです。さらに庭やドッグランがあれば、散歩に行けない時にも運動不足になりません。
安心して過ごせる狭いところが好き
犬は、寝る時に安心できる狭い場所を好むため、巣の中に篭っているような状態を作ってあげる必要があります。例えば、クローゼットの中にベッドを用意したり、クレートを犬の居場所にするのも良い方法でしょう。犬はさみしがり屋でもあるので、リビングの片隅に寝るスペースを作るのも一案です。この場合は、他の家族の動線に配慮することも忘れないようにしましょう。
暑いのが苦手
犬は体温調節が人間より難しい動物です。特に暑さに弱く、熱中症のリスクが高くなります。そのため、夏場は涼しい場所で過ごせる環境づくりが大切になります。エアコンの効いた室内が理想的ですが、設備の都合で難しければ、風通しの良い、陽が当たらない場所や土間スペースで冷たい床を作るなどの工夫をする必要があります。
猫の特徴や好きなこと
きれい好き
猫は清潔さにこだわる動物です。自らの身体を絶えず手入れしているように、自分の住まいの清潔さも重視する傾向があり、汚れた場所やほこりっぽい空間は嫌います。床材を選ぶ際には、フローリングやクッションフロア、タイルなどの手入れが比較的簡単な素材を選ぶと良いでしょう。また、隅々までホコリが溜まらないように掃除のしやすいシンプルな家具の配置を心がけることも必要です。
高いところが好き
自然界では、猫にとっての安全な場所は木の上だったところから、猫は高いところを好む傾向があります。家の中でも、上から見渡せる高所があると安心できます。押し入れや収納の上部に簡易的な棚板を設けると、そこがお気に入りの場所になるかもしれません。キャットタワーなどの設置も検討しましょう。高い場所へ上がりやすい環境を整えることで、ストレス発散の場所が確保できます。
日向ぼっこ大好き
猫は日なたぼっこが大の好物です。暖かい日光のもとで、のんびりと寝転んでいる姿は猫の代名詞といってもいいですね。家の中にも、窓辺に日が射す場所を作っておきましょう。その場所に猫のためのベッドや簡易マットなどを設置すれば、さらに快適に過ごせます。方角的には南側の窓から日が差し込むことが理想的ですが、強い日差しの際には日の当たる量を調整できるようにするといいでしょう。
ペットと暮らす家の間取りのポイント
床の素材に気を付ける
ペットと快適に暮らすための家づくりで重要なのが、床の素材選びです。安全性とメンテナンス性の面から、ペットに適した床材を選ぶことが大切です。犬が走り回ることを考えて作られた、滑りづらく足に優しい、柔らかいフローリング材なども販売されています。他にも、ペットの爪で床に傷がつくことから、傷の目立たない素材やメンテナンスのしやすい素材にすることも検討しましょう。
回遊動線を作る
ペットにとって住空間を自由に移動できることは、ストレス解消に欠かせません。そのため、廊下や扉の配置を工夫し、行き止まりのないスムーズな回遊動線を作ることが大切です。特に犬の場合は運動量が多いので、空間と空間をつなげて、行き来しやすい動線を確保しましょう。猫は身軽に上り下りを楽しむので、高低差のある移動経路を設けるのもポイントです。
一人になれるスペースを作る
ペットの習性として、時にひとりの空間が欲しくなる時があります。そのため、誰にも気づかれずにくつろげる小さな場所を用意するのがおすすめです。クローゼットの中に簡易的なスペースを作ったり、家具の下に入れるよう工夫するのがよいでしょう。静かで落ち着ける個室のようなスペースがあれば、ストレス状態が緩和され、リフレッシュできます。
今回はペットと暮らす住まいについてご紹介しました。ペットの特質を知ることで、人とペットの両方に暮らしやすい家を作ることが可能です。家族それぞれのライフスタイルに合わせつつ、ペットと人が共生できる快適な家づくりを行いましょう。