コラム 2024.2.21

玄関の土間収納のメリットと、設置する際のポイントをご紹介

玄関には、靴をしまうシューズクロークがあるのが一般的です。靴を収納しておくだけで、玄関がスッキリと美しく見えます。でも実は、玄関周りに収納したいものは靴だけではありません。今回は、あると便利な玄関収納について見てみましょう。

玄関の土間収納とは?

まず土間とは、土足で過ごすことのできる家の中の空間です。玄関の土間収納は、主に玄関や玄関ホール等の土間空間に設けられた、収納スペースを指します。玄関の土間収納には、大きく分けて4つのタイプがあります。まず、オープンタイプと呼ばれるものは、扉を付けない棚だけを設置するタイプです。次にクローゼットタイプは扉の付いた収納のことで、3つ目はウォークインタイプといい、収納の中を歩いて回れるタイプです。最後のウォークスルータイプも、歩いて回れる収納ですが、玄関から室内へ通り抜けすることができるタイプを指します。

玄関の土間収納のメリット

玄関をすっきり見せることができる

玄関に土間収納を計画するメリットのひとつとして、玄関をすっきり見せることが出来るというものがあります。玄関には、普段家族がはいている靴以外にも、傘や長靴などの雨具、冬場にはブーツやコート類などの防寒具など、置いておくと必要な時にパッと取り出せて便利なものが沢山あります。シューズクローク以外に収納スペースがあると、これらの物もキレイに片づけることができますね。

汚れを気にせず収納できる

土間収納は土足で入る事の出来るスペースですので、ある程度の汚れが付いた物でも気にせずに収納できる点も、メリットと言えるでしょう。家の中に持ち込みたくない、汚れた子供の外遊び道具や、ガーデニングに使用するような道具等も、一時的に収納して置ける場所があると便利です。また、土間であれば床が汚れても、箒で履いたり、デッキブラシで水を流して簡単に掃除をすることができます。

玄関の土間収納を考える際のポイント

他の空間が圧迫される

土間収納は、広ければ広いほど様々なものを収納できて便利ですが、家づくりは限られた空間で計画する必要があります。どこかを広くすれば、その分他の空間が狭くなってしまいます。玄関や他の空間が使いづらくなってしまわないように、それぞれの空間の最適なスペースを考えて計画するようにしましょう。そのためには、何を収納するのかという事を、あらかじめ想定しておくといいでしょう。

湿気対策をする必要がある

濡れたものや汚れたものを収納できるというメリットがある土間収納ですが、地面と近い位置にあるので、湿気対策をきちんと行う必要があります。湿気は、臭いやカビなどの原因にもなりますので、収納した物に嫌な臭いやカビが発生しないようにきちんと換気計画が設計された住宅にすることが必要になります。一時的に汚れたものを置いておくことがあったとしても、早めに汚れを落としてから収納し直すようにしましょう。

土間収納の活用アイディア

棚のサイズは、収納物になるべく合わせるようにする

土間収納を計画する際に、まず収納のサイズを決める必要があります。サイズと言っても、ただ広さを決めるだけではなく、収納のしやすさ、取り出しやすさまでを考えることが重要です。例えば、同じサイズでも奥行きが深い方がいいのか、幅を広く奥行きを浅くした方がいいのかは、収納する物のサイズにもよります。あらかじめ収納したいもののサイズを測っておくと、最適なサイズの収納を作れますね。

生活動線をイメージしておく

土間収納の計画において、生活動線をイメージして作るという事も重要なポイントです。アウターや帽子、マフラーなどの外出の際に身につけるアイテムを、玄関の土間収納にまとめておくことで、身支度のために家の中を行き来する必要がなくなります。家に帰ってからも、すぐにアウターなどを収納できるので、時短にもつながります。また、間取りを考える際も、ウォークスルータイプの土間収納と洗面室をつなげれば、帰宅後の手洗いがスムーズになるでしょう。

土間収納は、色々な使い方ができる便利な空間ですが、無計画に配置すると使いづらいものになってしまいます。また、毎日の暮らしの中でも、知らない間に物が増えていってしまう事も多々あります。まずは、暮らしを振り返って、持ち物を把握すること、また、物が増減する事なども考えて、どんな土間収納が必要なのか、快適な暮らしを実現するために、じっくり考えてみましょう。