コラム 2024.4.22

吹き抜けのメリットとデメリットとは?実例もご紹介

開放的で明るい空間を作り出す吹き抜けは、家づくりをお考えの皆様に人気の高いデザイン手法です。今回は、吹抜けのメリットとデメリットをご紹介します。その両方を理解した上で、自分たちの住まいに合った、理想的な吹抜けを実現しましょう。

吹抜けのメリット

吹抜けのメリット

開放感がある

吹き抜けを設けることで、空間に開放感が生まれます。天井が抜けているため、コンパクトな部屋でも圧迫感がなく、広々とした印象を与えます。また、吹き抜けに面して大開口やテラスを設置すれば、外の景色を上下階両方から楽しめて、伸びやかな雰囲気を味わえるでしょう。さらに、吹抜けとリビング階段を組み合わせると、視線が抜けて、より開放的な空間となります。

採光や風通しがよくなる

吹き抜けのある住宅は、上部から光が入るため採光性に優れています。吹抜けの上部にある窓からは太陽光が降り注ぎ、下階まで明るい光が行き渡ります。このことで、日中は照明をほとんど使わずに済み、省エネにもつながります。また、吹き抜け部分の窓の配置に工夫をして、上下階で空気の循環を促せば、風通しもよくなります。

家族間のコミュニケーションがとりやすい

吹き抜けがあると、家族間のコミュニケーションが自然と生まれやすくなります。例えば、1階のリビングから2階への声がけがしやすくなったり、上下階で行き来する様子が伺えたりと、家族の存在を感じられるようになるります。また、1階と2階を吹き抜けを介して対面できる設計にすれば、離れていても会話がしやすくなるでしょう。

吹抜けのデメリット

吹抜けのデメリット

冷暖房の効きが悪くなる

吹き抜けがある住宅では、空間が広がり天井が高いため、冷暖房の効きが悪くなるデメリットがあります。対策としては、天井にファンを取り付けたり、開口部からの光の入り具合を調整できるようにすることが有効でしょう。また、二重サッシや外壁の断熱など、住宅全体としての断熱性を高めることで、快適性と省エネを両立できるようになります。

音が家中に広がってしまう

吹き抜けがあると、上下階の音が伝わりやすいというデメリットもあります。1階のリビングでの会話の音が2階に伝わるなど、プライバシーの確保が難しくなります。対策としては、吹き抜け部分に吸音材を使うことで、音の伝わりを最小限に抑えられます。また、吹抜けに面した上階の部屋では、吹抜け側に収納スペースを設置するなどの間取りの工夫も有効でしょう。

【実例紹介①】スケルトン階段がアクセントの吹き抜け空間

【実例紹介①】スケルトン階段がアクセントの吹き抜け空間

開放的で明るい雰囲気を醸し出す、大きな吹き抜けを持つこちらの事例。LDKに位置するこの吹き抜けは、2層分の高さがあり、大空間を構成しています。吹き抜けの上階には、2方向に大きな窓が設置されており、外部からの明るい光が、この開けた空間に惜しみなく注がれています。さらに、おしゃれなストリップ階段も、軽やかな雰囲気を演出しています。

【実例紹介②】吹き抜けの窓から自然光を存分に取り込むLDK

【実例紹介②】吹き抜けの窓から自然光を存分に取り込むLDK

こちらもリビング上部に、吹抜けを持つ事例です。キッチンとダイニングは、通常の天井高なので、その対比から、リビング上部の吹抜けの開放感が際立っています。リビングに設けられたモダンなストリップ階段を上って、上階へたどり着くと、大きな窓から空を眺めることができます。吹抜けに面した上階の窓の大きさが計算されていることで、外部から視線を気にすることなく、LDKに光を届けることができるというのもメリットですね。

 

吹き抜けのある住まいは、明るく開放的な空間が実現するだけでなく、コミュニケーションが生まれやすく、家族の絆も深まる住まいと言えます。断熱や間取りの工夫など、設計の時点で、デメリットに対しての解決策を講じることもできるます。そんな吹き抜けのある家をお考えであれば、ぜひ一度専門家へご相談ください。