コラム 2024.7.16

フローリングの種類にはどんなものがある?メリットデメリットや選び方を解説

家の内装を選ぶ際、最初に決めることが多いのはフローリングではないでしょうか。範囲が広い分、空間全体のデザインに影響しやすく、直接肌で触れる部分であることから、フローリング選びにはこだわりたいという方も多いでしょう。今回は、フローリングについてお伝えしていきます。

フローリングの種類と特徴

無垢フローリング

無垢フローリングは、天然の木を直接加工して作られる床材です。ヒノキやサクラなど様々な樹種があり、自然な風合いが最大の特徴です。一枚ごとに異なる色合いや節の位置が、独自の表情を生み出し、部屋に温かみと深い味わいをもたらします。また、経年変化を楽しめる点も魅力的と言えます。さらに、木材本来の調湿性能により、湿度が高いときは余分な湿気を吸収し、乾燥時には放出するため、年間を通じて快適な室内環境を維持できます。自然素材ならではの美しさと機能性を兼ね備えた床材と言えるでしょう。

複合フローリング

複合フローリングは、芯材と呼ばれる集成材や合板に化粧材を貼った床材で、無垢材より安価で施工が簡単なため人気があります。表面素材によりシート、薄板、挽物の3タイプがあり、シートタイプは最もコスト効率が良く品質も安定しています。薄板と挽物は自然木を使用し、特に挽物は本物に近い質感が特徴です。複合床材の最大のメリットは耐久性で、温度や湿度の変化に強く伸縮が少ないため、割れやゆがみ、そりなどの問題が起きにくいことです。

無垢フローリングのメリット・デメリット

メリット1:肌触りが良い

無垢フローリングは天然の木そのものを使用しているため、素足で歩くと木の自然な質感が直接肌に伝わります。夏は涼しく、冬は温かみを感じられ、四季を通じて快適です。この心地よい触感は、住空間全体に温かみと落ち着きをもたらします。

メリット2:経年変化で味が出てくる

無垢フローリングは使用年数とともに、独特の風合いが増していきます。時を経るにつれて色合いが深まり、木目がより鮮明になることで、味わい深い表情を見せます。また、日々の生活で付く傷や凹みも、木の個性として馴染んでいきます。こうした経年変化は、住む人の歴史を刻み込むように、フローリングに独特の魅力と価値を与えていきます。

デメリット:価格が高い

無垢フローリングが高価な理由は、主に原材料と加工過程の難しさによります。高品質な天然木を使用し、一枚ずつ丁寧に加工するため、製造コストが高くなりがちです。また、施工には専門的な技術が必要で、そのためのコストも加算されます。木材の希少性や環境への配慮から、持続可能な方法で調達された木材を使用する場合もあり、これらの要因が価格に反映されます。

複合フローリングのメリット・デメリット

メリット1:価格が安い

複合フローリングは、集成材や合板を芯材とし、表面のみ化粧材を使用するため、無垢材と比べて大幅にコストを抑えられます。また、大量生産が可能なため、生産効率が高く、材料費や製造コストを低減できます。施工も比較的容易で、工事費用も抑えられることから、予算を抑えつつ高品質な床材を選択できます。

メリット2:機能性が高い

複合フローリングは、製造過程で様々な機能を付加できるため、多様なニーズに対応できます。例えば、防音性、耐久性、耐傷性、滑り止め、ペット対応、抗菌性などの機能を選ぶことができます。また、表面材の選択肢も豊富で、木目の柄や色調など多様なデザインを楽しめます。さらに、断熱性や遮音性を高めた製品もあり、快適な住環境づくりに貢献します。

デメリット:経年劣化する

複合フローリングの経年劣化は、主に表面の素材に関わる問題です。使用年数が増えるにつれ、表面の磨耗や色褪せが進行し、木目パターンが薄くなったり、傷が目立つようになります。特に日光や湿気にさらされる箇所では劣化が早まる傾向があります。また、芯材と表面材の接着部分が経年で弱くなり、剥がれや膨らみが生じる可能性もあります。

フローリングの選び方

フローリングの選択は、それぞれの家族のライフスタイルと大切にしたい価値観によって決まります。無垢フローリングは、木の温もりや調湿性を求める方、アレルギー対策や経年変化を楽しみたい方におすすめです。耐久性に優れ、100年持つとも言われますが、伸縮や色の変化を受け入れられる方向きです。一方、複合フローリングは、ペット飼育者や遮音性を求める方、子育て世代、価格や手入れの簡便さを重視する方に適しています。機能性が豊富で、生活に合わせた選択が可能です。部屋ごとに使い分けるのも良い方法でしょう。

今回は、フローリングの選び方について詳しくご紹介しました。フローリングの種類やそれぞれの特徴、メリットや注意する点などを確認して、自分たちの暮らしに合ったフローリングを選びましょう。新しい家のフローリングを考える際には、ぜひ参考にしてください。