コラム 2024.7.22

中庭のある家のメリットデメリットと間取りのポイントをご紹介


家と庭には密接な関係があります。中庭が欲しいとお考えの方は、家づくりと庭づくりを同時に計画することで、理想的な中庭のある家が叶うのではないでしょうか。家の外部と内部の空間バランスを考え、快適に暮らせる中庭を実現しましょう。

中庭とは?

中庭とは?

中庭とは、家の壁に囲まれた建物の内部にある庭のことです。中庭は家の形状によって、大きく3つのタイプに分かれます。庭の四方を完全に建物が囲んでいる「ロの字型」、庭の三方が建物に囲まれる「コの字型」、庭の二面が建物に面している「L字型」などの種類があります。このタイプをどう選ぶかについては、土地の大きさや方角などの敷地条件や、住む人の好みやライフスタイルによって変わります。適切に計画し、快適さと魅力にあふれた中庭を作りましょう。

中庭のメリット

中庭のメリット

プライベートな外部空間が作れる

中庭は、自分たちだけが楽しめるプライベートな外部空間となります。一般的には、庭に出るときは外部からの視線を気にする必要がありますが、中庭であればそのような心配がありません。誰にも見られることなく、好きな時に好きなように過ごせるというのは大きなメリットですね。中庭は、プライバシーと開放感を両立させた理想的な外部空間と言えるでしょう。

防犯性が高くなる

防犯性が高く安心して暮らせるという点も、中庭のメリットと言えるでしょう。中庭のある家を計画する場合、大きな窓は中庭に向かって設けられることが多く、家の外部に向けた窓は人が出入りできるような大きさの窓を設けることは少なくなります。その結果侵入経路が減り、防犯性が高まります。また、子供たちを目の届く場所で遊ばせることができるというのも、防犯面で安心ですね。

日当たりや風通しが良くなる

中庭のメリットとして、日当たりや風通しが良くなるというものもあります。通常の庭の場合は部屋によって窓の配置がまちまちで、日当たりもバラバラですが、中庭の場合は一日中安定した明るさの光が庭に降り注ぎ、その中庭を通して光を各部屋に均等に取り込むことが可能です。また風通しについても、空間の二方向に窓を設けることができるので、通常の庭を持つ家より空気の流れが良くなるでしょう。

中庭のデメリット

中庭のデメリット

建築費が高くなる可能性がある

中庭のデメリットとして、建築費が通常よりも高くなってしまうことがあります。建物で中庭をぐるりと取り囲む必要があり、建物の外壁の面積が増えてしまうのが理由の一つです。外壁が増えるということは外壁の材料だけでなく、足場を建てる面積も増えてしまい、全体としての建築費に影響が出てしまう可能性があります。

メンテナンスが必要

中庭のデメリットの一つには、定期的なメンテナンスが必要なこともあります。中庭にどのような素材を設置するかにもよりますが、例えばウッドデッキやタイルなどを敷いた場合、建物に囲まれた空間ですので、住む人自身が日々の掃除をしたり適切なメンテナンスをする必要があります。それを怠ると耐用年数が短くなる可能性もあるので、メンテナンスは重要と言えるでしょう。

中庭のある家の間取りのポイント

中庭のある家の間取りのポイント

水道や電気を通す

中庭のある家の間取りを考える際のポイントとして、中庭に水道や電気を通しておくと使い勝手が良いでしょう。中庭に植物を植えた場合の水やりや、子供用のプールにも便利です。バーベキューをする際の準備や後片付けにも役立つでしょう。また電気が通っていれば、夜に照明をともして中庭での時間を楽しむこともできます。

排水設備を整えておく

排水設備を計画しておくというのも、大切な間取りのポイントと言えます。建物に囲まれた中庭は、大雨時に水が溜まりやすく、最悪の場合、床下浸水の可能性もないとは言えません。雨水桝を中庭の周囲に設置することはもちろん、建物の下に排水管を通し敷地外の排水管まで届くように適切な排水計画をしましょう。

今回は、中庭について詳しくご紹介しました。中庭のある暮らしにはたくさんのメリットがあり、その魅力的な暮らし方をぜひ取り入れたいと思われたのではないでしょうか。今回ご紹介した、注意点や中庭のある間取りのポイントなどを参考にして、快適でおしゃれな中庭を作ってくださいね。