ランドリールームとは?メリット·デメリットや使いやすい広さについて解説

家づくりにおいて、ランドリールームは洗濯作業を効率化し、快適な暮らしを実現するための場所です。今回は、ランドリールームのメリットやデメリット、設置時のポイントから実例まで、詳しくご紹介します。
ランドリールームとは?

ランドリールームとは、洗濯に関わるすべての作業を一か所で効率よく行えるスペースのことです。洗濯機や乾燥機の設置に加え、洗濯物を干すスペース、アイロンがけや服を畳むための作業台も備えることで、家事の動線を短縮し、効率を大幅に向上させます。また、洗濯物を他の部屋に広げずに済むため、部屋がスッキリと保てます。さらに、収納を充実させることで、洗剤や洗濯用品をすべて一箇所に整理整頓できる利点もあります。
ランドリールームのメリット

家事負担が軽減される
ランドリールームを設置することで、洗濯に関連するすべての作業を一か所で完結でき、家事負担が大幅に軽減されます。洗濯、乾燥、アイロンがけ、そして畳む作業まで同じ場所で行えるため、各部屋を行き来する必要がなく、効率的です。また、収納スペースを確保することで、洗剤やアイロン用品もすぐに手の届く場所に置け、作業がスムーズに進みます。
天気や時間を気にせず洗濯ものを干せる
ランドリールームがあれば、天候や時間帯に関わらずいつでも洗濯物を干せるのも大きなメリットです。家の中に干すスペースが確保されているため、雨の日や夜間といった、外干しが難しい場合でも安心です。また、乾燥機と組み合わせることで、季節を問わず快適に洗濯ができます。忙しい日常の中でも、時間に縛られることなく洗濯をこなせるため、家事の効率が格段に上がります。
プライバシーを守ることができる
ランドリールームがあることで、外干しや室内干しの際のプライバシー問題が解決されます。外干しの場合、洗濯物が外部からの視線にさらされるため、下着やプライベートな衣類が見られてしまうリスクがありますが、ランドリールームを使うことでその心配がなくなります。また、リビングや寝室など、室内干しの際に気になる家族や来客の目に触れることもありません。ランドリールーム内で干すことで、来客時などにも部屋をすっきりと保ちやすくなるでしょう。
ランドリールームのデメリット

湿気がたまりやすい
ランドリールームは、濡れた洗濯物を干す場所であるため、どうしても湿気がたまりやすいというデメリットがあります。湿気がこもるとカビの原因にもなるため、対策が必要です。解決策としては、適切な換気システムの導入や、空気の流れやすい場所に窓を設置することが挙げられます。また、乾燥機や部屋干しに適した空調の機能を併用することで、湿気対策をしつつ、効率的に洗濯作業が進められます。
ランドリールームは便利そうに見えますが、実際には使う頻度が減ってしまうというケースを耳にすることもあるのではないでしょうか。その原因として、ライフスタイルとのミスマッチが挙げられます。家族が多くて毎日の洗濯が大変であったり、共働きで家事の負担を減らしたいという方にはおすすめですが、洗濯物を外で干すのが好きな人や、家族が少人数の場合にはメリットが感じられない可能性があります。
ランドリールームの広さの目安は?

ランドリールームの適切な広さは、使用目的や家族の人数によって異なりますが、一般的には2畳から3畳ほどが理想的とされています。洗濯機や乾燥機を設置するだけでなく、洗濯物を干すスペースやアイロンがけの作業台、収納棚を設ける場合には、3畳から4畳あると余裕をもって作業ができるでしょう。広さが不足すると動線が悪くなり、逆に広すぎてもスペースが無駄になるため、事前に家事の動きをシミュレーションしてみるといいでしょう。
ランドリールームの快適な間取りのポイント

洗濯機と作業スペースの配置を意識する
ランドリールームでの動きやすさは、設備と作業スペースの配置次第で変わります。洗濯機・乾燥機・作業台を一直線やL字型にレイアウトすることで、移動距離が最小限になり、作業の流れがスムーズになります。アイロンをかける、洗濯物を畳む、収納する、といった一連の家事をシミュレーションすることがポイントです。
勝手口やバルコニーとの接続も便利
ランドリールームを屋外動線とつなげることで、部屋干しと外干しとのどちらかを選びやすくなります。例えば、勝手口を設けて庭や物干しスペースへ直接アクセスできる間取りにすれば、洗濯物を持って家の中を行き来する必要がありません。晴れた日は屋外、天気が悪い日や花粉が気になる時期は室内干しと、自由に選べるようになります。
採光と通風を意識した設計にする
湿気がこもりがちなランドリールームにとって、自然光と風通しの良さはとても重要です。窓や天窓を設けて光を取り込むことで、部屋全体が明るくなり、洗濯物の乾きも早くなります。さらに、風が通る設計にすれば、湿気やカビ対策にも効果的。ルーバー窓や高窓など、プライバシーを保ちながら換気を促す工夫も取り入れるとよいでしょう。
作業に集中できる広さを確保する
ランドリールームは広すぎても狭すぎても不便です。一般的には2~3畳が基本ですが、作業台や収納スペースをしっかり確保したいなら、3~4畳ほどあると快適に使えます。狭いと洗濯物の出し入れや畳む作業に支障が出るだけでなく、通路がふさがれてストレスを感じることも。一方で、無駄に広いと掃除や冷暖房効率に影響が出るため、家事の動線や家族の人数に合わせて、最適な広さを見極めることが大切です。
ランドリールームの収納アイデア

壁面収納で空間を有効活用
限られたスペースを有効に使うには、壁面の活用がポイントです。可動棚や吊り戸棚を設置することで、洗剤・柔軟剤・アイロンなどの小物類を効率よく収納できます。特に目線の高さに収納を設けると、必要なものをサッと取り出せて家事がスムーズに。見せる収納と隠す収納をうまく組み合わせることで、生活感を抑えつつおしゃれに見せることができるでしょう。
引き出し付き作業台が便利
作業台の下に引き出しを設けることで、アイロン用品や洗濯ネット、予備の洗剤などをすぐに取り出せる収納スペースになります。天板では洗濯物を畳んだりアイロンをかけたりしながら、引き出しには必要な道具がきちんと収まるため、作業効率もアップします。家族ごとのタオルや下着などを分けて収納することもできるため、洗濯後の片づけがよりラクになります。
ランドリーワゴンで動線を確保
移動可能なランドリーワゴンは、洗濯物の仮置きや分類、運搬など、多目的に使える万能アイテムです。キャスター付きで必要な時だけ引き出して使えるため、普段はスッキリと収納できます。洗濯前と後のかごを分けて仕分ける使い方や、ハンガーやピンチをまとめて入れておくツールワゴンとしても活用可能でしょう。可動式ならレイアウトも柔軟に対応でき、空間の使い勝手が格段にアップします。
ランドリールームの実例紹介
天窓から光を取り込めるランドリールーム

天井に天窓を設置したランドリールームは、自然光がたっぷり入る明るい空間。日中は照明が不要で、光のぬくもりを感じながら過ごせるのが魅力です。天窓からの採光で洗濯物もよく乾き、湿気もたまりにくい設計。温かみのある木の部材と清潔感のある白い内装は、機能だけでなく居心地の良さにもこだわった空間です。
収納と作業台のあるゆったりとしたランドリールーム

収納と作業台のあるゆったりとしたランドリールームゆったりとした広さを持つ空間に、作業台と壁面収納棚を組み合わせたランドリールームです。洗濯機と乾燥機は並列に配置できるレイアウトとし、そのすぐ近くに畳む・アイロンがけ等の作業ができるカウンターを設置してあります。棚にはバスタオルや家族ごとの衣類等を収納でき、洗う・畳む・しまうが全て一箇所で完結します。
ランドリールームは、洗濯・乾燥・収納といった家事を一か所で効率よくこなせる、便利で実用的な空間です。設置にあたっては、家族のライフスタイルに合ったプランニングが重要となります。家族のニーズを話し合い、快適で機能的な家づくりを目指しましょう。