コラム 2025.6.23

ハイサイドライト(高窓)のメリットや明るい空間の実例をご紹介

家づくりを考える多くの方が、「明るく開放的な空間」を理想としているのではないでしょうか。その願いを叶えるアイデアのひとつが、ハイサイドライト(高窓)です。天井近くに設けるこのタイプの窓は、採光性やデザイン性に優れ、住まいの快適さを高めてくれます。今回は、そんなハイサイドライトの魅力を詳しくご紹介します。

ハイサイドライト(高窓)とは?

ハイサイドライト(高窓)とは?

ハイサイドライト(高窓)とは、壁の高い位置に設ける窓のことを指します。天井近くに配置されるため、外からの視線を気にせず、やわらかな自然光を室内に取り込めるのが大きな魅力です。デザイン性にも優れ、空間に明るさや奥行きをプラスしてくれることから、近年人気が高まっています。特に隣家との距離が近い都市部では、プライバシーを保ちながらしっかり採光を確保できるためおすすめです。日中は照明なしでも明るく過ごせることもあり、電気代の節約にもひと役買ってくれます。

ハイサイドライト(高窓)のメリット

ハイサイドライト(高窓)のメリット

自然光で室内が明るく快適に

ハイサイドライトは太陽光を効率よく取り込める高い位置に設置されるため、室内空間をやさしい光で包み込みます。特に南面に配置すれば、日中は照明に頼らずに過ごせるほどの明るさが確保できます。また、光が高い位置から差し込むことで影ができにくく、柔らかく均一な明るさが得られるのも特徴。家族が集まるリビングやダイニングを明るく、心地よい空間にしたいと考える方にぴったりの設計です。

プライバシーを確保しやすい

ハイサイドライトは人の目線より高い位置にあるため、外からの視線が気になりにくく、カーテンを使わずに自然光を楽しめます。隣家との距離が近い都市部の住宅や、道路に面した部屋でも、視界を遮ることなく明るさを確保できるのが大きなメリットです。特にバスルームやトイレなどプライバシーが求められる空間にもおすすめ。外部からの干渉を避けながら、明るさと快適性を両立させることができます。

空間にデザイン性と開放感をプラス

ハイサイドライトは、見た目にもおしゃれで、空間に洗練された雰囲気をプラスしてくれます。天井に近い場所に窓を設けることで、自然と視線が上に向かい、空間が広く感じられるでしょう。吹き抜けや勾配天井と組み合わせれば、よりいっそう開放感のある空間に。壁にやわらかく差し込む自然光は、時間とともに表情を変え、毎日の暮らしの中で、ほっと癒される瞬間をもたらします。

ハイサイドライト(高窓)のデメリット

ハイサイドライト(高窓)のデメリット

掃除やメンテナンスがしにくい

ハイサイドライトは高い位置にあるため、ガラスや窓枠のお手入れが少し大変になることも考えられます。とくに結露が気になる季節や、ホコリがたまりやすい時期には、こまめな掃除が必要になるでしょう。あらかじめメンテナンスのしやすさを考えた設計にすることが大切です。

設計・施工に工夫が必要

ハイサイドライトは、太陽の動きに合わせて窓の位置や向きを工夫することで、心地よい光を室内に取り込むことができます。その一方で、配置を誤ると日差しが強すぎて室温が上がったり、まぶしさを感じたりすることがあるため注意が必要です。そんな場合は、断熱性や遮熱性のあるガラスを選ぶことで、快適さを保ちながら自然光を上手に取り入れることができます。

ハイサイドライト(高窓)を取り入れた実例をご紹介

2カ所のハイサイドライトから光の入るLDK

2カ所のハイサイドライトから光の入るLDK

こちらのLDKでは、2カ所に設けられたハイサイドライトが空間に豊かな表情を与えています。高い位置からの自然光が、深いブルーグリーンのタイルキッチンや温かみのある木製家具を美しく照らし出し、一日を通して心地よい明るさを保っています。ハイサイドライトの効果で、プライベート感を大切にしながらも開放的な住環境を実現し、家族が自然と集まりたくなる居心地の良いリビングダイニングが実現しました。

吹き抜けのハイサイドライトは開放感たっぷり

吹き抜けのハイサイドライトは開放感たっぷり

高い位置に配置されたハイサイドライトが、空間の主役となっているこちらの事例。天井近くの大きな窓から優しく差し込む自然光が、吹き抜けのリビングを包み込むように照らしています。ハイサイドライトのおかげで、外からの視線を気にすることなく、たっぷりとした明るさを室内に取り入れることができるところも嬉しいポイント。木のぬくもりと鉄製階段が調和し、心地よい空間が広がっています。

まとめ

ハイサイドライトは、採光・プライバシー・デザイン性の三拍子がそろった優秀な建築手法と言えそうです。新築住宅を検討中の方は、光と空間の質を高める選択肢として、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。